調査実績

4月17日実施 参院長野補選情勢調査

 立憲・羽田氏が優勢 自民・小松氏が追う展開

 衆参3選挙の投票日が8日後に迫った4月17日、社会調査研究センターは参院長野選挙区補選の有権者を対象にインターネット調査を行い、選挙情勢を探った。立憲民主党新人の羽田次郎氏(51)=共産党、国民民主党、社民党推薦=が優勢で、自民党新人の小松裕氏(59)=公明党推薦=が追う展開。回答者の3割近くが「まだ決めていない」としており、情勢は変わる可能性がある。
 調査は社会調査研究センターがNBS長野放送と共同で実施した。NTTドコモの携帯ユーザーを中心とするプレミアパネル(dポイントクラブ)の長野県在住者から対象者を無作為に抽出し、メールで調査への協力を依頼。2500人から有効回答を得た。


◇長野1区では拮抗、2〜5区は羽田氏リード  
  立憲民主党の羽田雄一郎元国土交通相が新型コロナウイルス感染症のため急逝したことに伴う補選。兄の遺志を継ごうと立候補した羽田氏は立憲民主支持層の9割を固め、共産、国民民主、社民支持層にも浸透している。対する小松氏は自民、公明支持層の7割を固める一方、無党派層では羽田氏に後れをとっている。
 回答者の居住地域を衆院小選挙区に分けてみると、長野1区で両氏が拮抗(きっこう)しているほかは、2〜5区で羽田氏がリード。NHK受信料を支払わない方法を教える党新人の神谷幸太郎氏(44)は厳しい戦いとなっている。


◇与党3敗の可能性  
 調査では、政府の新型コロナ対策を「評価する」「ある程度、評価する」を合わせても34%にとどまり、「評価しない」「あまり評価しない」の61%を大きく下回った。政府のコロナ対策に不満を持つ層の多くが羽田氏を支持する傾向がうかがわれる。
 投票に「必ず行く」47%・「たぶん行く」28%と「もう投票した」10%を合わせると85%。「行かない」は9%だった。
 4月25日に投票される衆参3選挙のうち、衆院北海道2区補選で自民党は候補の擁立を見送り不戦敗。参院広島選挙区再選挙は、社会調査研究センターが4月10日に実施した情勢調査で野党系候補が自民候補をリード。参院長野と合わせて与党3敗の可能性が出ている。



 
文責 平田崇浩(社会調査研究センター)